ゴアの榊原です。ネパールにあるヒマラヤ山脈のひとつマナスルという山に挑戦してきました。
ネパールは世界の屋根と言われ、世界のトップ10の標高を誇る山がすべてヒマラヤ山脈にあり、マナスルは標高8,163mで世界8位という山です。
首都カトマンズから遥か遠くに位置するサマ村はチベット仏教が色濃く残り、自給自足に近い生活をしている桃源郷のように佇む静かな村でここからトレッキングが始まります。
冬は雪で覆われトレッキングシーズンのみ観光客などが訪れます。
経典などが彫られたマニ石やチベット仏教の建造物は必ず左側を通ります。
仏塔なども左側から時計回りに歩きます。
標高およそ4,800mのマナスルベースキャンプまで登って見えたマナスル山群は、はるかに
遠く偉大に感じました。
高所が人体に与える影響は思ってたより大きく、少し歩いただけで息切れがする。
ここから上部キャンプに登り下って、そしてまた登って下り徐々に体を慣らします。
登山を始める前にはプジャという安全登山を祈祷する儀式を行います。
石を積み上げ祭壇を造りタルチョウという旗を飾りラマ僧に読経してもらいお供えをして祈願します。
山には神様が棲んでいると考えるシェルパ達には大事な儀式だ。
1年間にわずかしかない雪が少なく天候が穏やかになるこの時期に世界中から登山者たちが登頂を目指します。
アイスフォールという氷の絶壁やクレバスという氷河にできた底の見えない割れ目を超えて上部キャンプを目指していきます。
澄み切った青い空と雪と氷に覆われた山々はとても神々しく見えた。
人間が高度に順応できる限界を超えてのテントでの宿泊では朝が来て目覚めるといつも生きていることに感謝する。
初めは頭が割れるように痛かった高度にもしばらくして慣れていくのは人間の身体ってすごいなって思った。
標高8,000mを超えるとデスゾーンと呼ばれ地上の3分の1程度しか酸素が無くなり深呼吸しても苦しい。
最終キャンプからは酸素ボンベを使い頂上を目指した。
頭の中が真っ白になって意識が何度も飛びそうになりましたが一歩一歩とよじ登っていきます。
がむしゃらに登り、頂上に立って眼下にひろがるヒマラヤの山々を見た時は嬉しいというよりどこかホッとした気持ちになりました。
我々の登山隊をサポートしてくれたネパールのシェルパチーム
シェルパ隊は信じられないくらい超人で、登山家でもない私が登頂できたのも彼らのサポート無しでは到底無理だったと思います。
凍傷になった仲間もいて全員無事とはいえなかったけど皆が生きて戻ってこれたのもシェルパ達がいたから。
自分の生きるという事に向き合い、当たり前にある酸素や水や食べ物などに本当にありがたみを感じました。
生きてる今日に感謝です。
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